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残業代ゼロ:労働基準監督官の過半数「反対」

残業代ゼロ:労働基準監督官の過半数「反対」

  
 ◇労働基準法改正案 労働組合「全労働」アンケート   
 
    
 高年収で専門的な業務に就く労働者を労働基準法の時間規制から除外する「ホワイトカラー・エグゼンプション」(残業代ゼロ制度)について、労働組合の全労働(森崎巌委員長)が労働基準監督官にアンケートを実施したところ、過半数が「反対」と答えた。同制度を盛り込んだ労働基準法改正案が3日に閣議決定され、厚生労働相は同案を今国会に提出するが、「身内」の監督官にも反対の声が根強いという実態が浮かんでいる。

 全労働は、厚労省都道府県の労働局、労働基準監督署ハローワークなどで働く職員らで組織する労働組合で、組合員は約1万6000人。

 アンケートは、現場で働く労働基準監督官約2000人を対象に昨年11月に実施し、1370人から回答を得た。

 それによるとホワイトカラー・エグゼンプションの導入に「賛成」は13.3%、「反対」は53.6%、「どちらとも言えない」が33.1%で、反対が半数を超えた。

 同制度の導入による影響については、「長時間・過重労働がいっそう深刻化する」が73.4%、「長時間労働が抑制され効率的な働き方が広がる」は4.2%、「わからない」が22・4%で、懐疑的な立場が多数を占めた。

 東京都内の監督署に勤務する監督官は、毎日新聞の取材に「残業に対する企業の意識を変えないまま労働時間の規制から除外したら、残業させ放題になる」と制度を批判する。北関東の監督官は「労働時間の規制は労働者を守るための基本。それを除外することは、監督指導の根拠を失うことにもつながる」と指摘した。

 アンケートの結果について、厚労省の幹部は「現場の監督官から懸念の声があることは深刻に受け止める。理解してもらう努力が必要だ」と話した。森崎委員長は「現場を知る監督官の声に耳を傾け、結論を急がずに制度の是非を検討してほしい」と十分な議論を求めている。

 労働基準監督官は働く人の職業生活や健康を守り、労働条件の確保と改善を図ることを任務とする専門官。法令などに基づき、工場や事務所への立ち入り、労働実態の調査、事業主に対する指導などを行う。

 全国の労働局や労働基準監督署に約3000人が配属されている。