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北九州市営バスの嘱託運転手の待機時間は労働時間に当たる

待機時間は労働と福岡地裁 北九州市営バス賃金未払いで北九州市敗訴


 北九州市営バスの嘱託運転手の男性14人が待機時間は労働時間に当たるとして、同市に未払い分の賃金を求めた訴訟の判決で福岡地裁は20日、原告の請求を認め、市に対し総額約1241万円(1人当たり約36万~121万円)の支払いを命じた。

 

★労働時間(ろうどうじかん)とは、使用者または監督者の下で労働に服しなければならない時間。

●おまけの付録
トラック運転手の長時間労働 実態調査へ

長時間労働が問題となっているトラック運転手の労働時間を減らそうと、厚生労働省国土交通省は、荷主となる企業側も参加する初めての協議会を開き、今後、運転手の労働実態を調査して対策を取っていくことを決めました。

トラックなどの運転手は、労働時間がほかの職種に比べて長く、過労死や労災事故が相次いでいるほか、過酷な労働を敬遠して運送業に人材が集まらないなどの問題が全国で起きています。

厚生労働省国土交通省は、運転手の労働時間の削減には荷主となる企業側の協力が欠かせないとして、労働組合運送業者の団体のほか企業や経済団体が参加する協議会を新たに作り、20日、初めての会議を開きました。

20日の会議では、ことし9月にすべての都道府県で100人ずつの運転手を対象に、始業から終業までの拘束時間や荷物の受け渡しの際の待ち時間など労働実態の調査を行うことを決めました。

協議会では、調査の結果を基に来年度以降、荷主側の協力を得て労働時間を削減するための実証実験を行い、ガイドラインを策定して対策を取っていくことを確認しました。

福井地裁 関西電力高浜原発3、4号機再稼働差し止めの仮処分を決定

仮処分の執行停止は却下 高浜原発の再稼働差し止め 

 関西電力高浜原発3、4号機(福井県)の再稼働差し止めを命じた仮処分を不服として関電が申し立てた、仮処分の効力を一時的に止める執行停止について、福井地裁林潤裁判長)が却下する決定をしていたことが19日、関電への取材で分かった。決定は18日付。

 福井地裁の樋口英明裁判長(名古屋家裁に異動)は4月14日、再稼働差し止めの仮処分を決定した。関電は「事実誤認」があるとして、直ちに効力を持つ仮処分決定の執行停止と同時に決定取り消しを求める異議も申し立てた。異議申し立てを受けた審尋は20日に福井地裁で開かれる予定。

 

橋下徹代表(大阪市長)が「政治家はやりません弁護士をやります」

大阪府大阪市政令指定都市を廃止し、新たに大阪都を設置する都構想の実現を問う住民投票が5月17日に行われ、反対多数で否決されました。

これを推進してきた大阪維新の会の橋下代表と松井幹事長が会見。
橋下代表は引退を表明。「政治家はやりません。任期が終わったら弁護士をやります」と述べる。

■橋下代表会見の要旨…「逆にたたきつぶされた」
  
 大阪維新の会橋下徹代表(大阪市長)の記者会見の要旨は次の通り。

 
 【冒頭発言】

 大阪市の皆さん、本当に重要な意思表示をしていただき、ありがとうございます。大変重く受け止めます。僕が提案した都構想が受け入れられなかったということで、間違ったということになるんでしょうね。本当によく考え、重い判断をされたと思う。日本の民主主義が相当レベルアップしたと思う。大阪市民の皆さんが、おそらく全国で一番政治や行政に精通した市民ではないかと思う。これだけ多くの税金を投入して都構想を進めてきた。納税者に失礼な言い方かもしれないが、本当に政治家冥利に尽きる活動をさせていただき、ありがたく思っている。

 【一問一答】

 ――負けた原因は

 これは僕自身に対する批判もあるでしょうし、やはり都構想についてしっかり説明しきれていなかった僕自身の力不足だと思う。

 ――任期満了まで続けるか

 市長の任期満了まではやりますが、それ以上は政治家はやりません。

 ――政治の世界に一切関わらないのか

 弁護士をやりますから。維新の党の法律顧問として雇ってもらえないかと、さっき江田代表に言いましたが、明確な返答をいただいておりません。

 ――任期満了までの半年間は何をやるのか

 まずは自民、民主、公明、共産党の皆さんに、こういう結果が出たので話し合いをさせてくださいとお願いしたいと思う。いろんな課題があり、任期満了までに進めるものは進めていきたい。

 ――結果と裏腹に、笑顔に見えるが、気持ちは

 (政治家になって)7年半、自分なりにやれることはやってきたつもり。38歳からやってきて無理してきたところもある。悔いはない。思う存分やらせていただいた。

 ――改めて進退について聞く。賛成した約70万人が、政治家をやってほしいと思い、票を投じたのでは。気持ちの変化は

 ない。負けは負け。公務員と違うところです。街頭演説では戦をしかけてきた。たたきつぶすと言って(逆に)たたきつぶされたわけですから。

 ――そうは言われても、過去には覆した

 また(大阪府知事選の出馬を巡って否定した時のように)2万%(ない)と言わせたいのですか。政治家は僕の人生から終了です。

 ――まだ任期があるので、状況が変わるかも。もう一度政治家になることは

 僕はワンポイントリリーフで、実務家。政治家っていうのは、嫌われては駄目。好かれる人がしないといけない。敵を作る政治家はワンポイントリリーフで、要らなくなれば交代。求められた時に求められ、要らなくなったら使い捨てにされる。これは、一番健全な民主主義だと思います。

 ――都構想の再チャレンジはないか

 どれくらい先かわからないが、道州制とか、国全体の統治機構改革をやるときに、都構想の設計図が頼りになると思う。日本全国の中で統治機構改革を本気でやった地域は大阪だけで、その資料は大阪の物しかない。いつか、誰か政治家が、日本の危機的な状況の中で、都構想の設計図を頼りにしてくれたらうれしい。

 ――大阪が変わるチャンスは失われたか

 これを受けて少しでも前に進むことがあれば、好影響が出る。特に自民党は代案を出していた。それを進めてもらわないといけないし、進めてもらえると思う。

 ――大阪維新の会松井一郎幹事長(大阪府知事)への思いは

 松井知事がいなかったら無理だった。7年半、僕は(党内の人間関係などに)わずらわされることなく市民に訴えることができた。政治は人間力、包容力、人間関係(が大切)。それは松井知事がやってくれていた。僕は実務家ですから、人間関係を築くのは下手だった。

シャープ、2223億円の巨額赤字転落 本社ビルも売却 希望退職3500人

シャープ、2223億円の巨額赤字転落 3月期の連結決算

 シャープは14日、2015年3月期の連結決算を発表した。液晶や太陽電池事業が大きく採算割れし、最終損益が2223億円の大幅な赤字に転落した。赤字決算は2年ぶり。これを受けて、同社は大がかりな経営改善計画を進めるが、先行きを見極めるため今期(16年3月期)の最終損益予想は見送った。

  この日発表した中期経営計画では、主力取引銀行のみずほ銀行三菱東京UFJ銀行から1千億円ずつ計2000億円の優先株出資を受けて、借入金を返済する。さらに投資ファンドジャパン・インダストリアル・ソリューションズからも250億円の優先株出資を受け、成長事業への投資に回す。

  シャープは今後、大阪市の本社ビル売却や国内3500人の従業員削減など柱とする経営再建策を進める。また社内を主要5つの事業に分社化し、迅速でわかりやすい経営に切り替える。分社は、コンシューマーエレクトロニクス(民生用家電)、エネルギーソリューション、ビジネスソリューション(企業向け)、電子デバイス、ディスプレイデバイス(液晶など)の5つのカンパニーとする。

  15年3月期の営業損益は14年3月期の1085億円の黒字から480億円の赤字に転落した。今期は800億円の黒字をめざすという。今期の最終損益については「構造改革を継続する」としており、黒字化については公約していない。

■本社ビルも売却 「聖域なし」「不退転」シャープの再建策、成否は

 「不退転の覚悟で先頭に立ち、社員一丸となって達成を目指す」──5億円への減資や社内カンパニー制導入などを柱とした中期計画を発表したシャープ。都内で会見した高橋興三社長は、「不退転」を繰り返し、決意を強調した。「聖域はない」として本社売却も決める一方、液晶事業の分社化などには踏み込んでおらず、投資家は不十分とみる可能性もある。

  再建策では、(1)資本金を5億円に減資し、(2)みずほ銀行三菱東京UFJ銀行が各1000億円ずつ、ジャパン・インダストリアル・ソリューションズが250億円をそれぞれ優先株として引き受ける形で出資する資本増強に加え、(3)国内の希望退職3500人程度を含むグローバル10%の人員削減などを断行、2015年度で固定費285億円を削減。15年度に営業利益800億円を達成し、16年度に最終黒字転換を果たすという道筋を描く。

  目玉の1つは社内カンパニー制の導入だ。現在の2ビジネスグループ・8事業本部を、10月1日付けで「コンシューマーエレクトロニクス」「エネルギーソリューション」「ビジネスソリューション」「電子デバイス」「ディスプレイデバイス」の5カンパニーに再編する。

  「社長が財務3表に基づき、自らの責任で自立した経営を行い、コーポレートは統制をきかせ、全社として規律あるスピード経営を目指す」──高橋社長はカンパニー制の導入をこう説明する。

  「感度が鈍いと言われればそれまでだが、10月時点ではそこまで落ち込むとは想定していなかった」──主力の液晶事業に異変が起きたのは昨年10月以降のこと。シャープが押さえてきた中国スマートフォンメーカー向け中小型パネルでジャパンディスプレイ(JDI)などとの競争が激化。同事業で当初は550億円の営業利益を見込んでいたが、最終的に約300億円にまで落ち込み、見通しが狂った。

  2014年度の連結決算は、最終損益が従来予想の300億円から2223億円にまで悪化した。中小型液晶の価格下落などから営業損益が480億円の赤字に転落。減損や構造改革費用の計上もあり、巨額の最終赤字に転落した。

  「13年度と14年度上期は黒字を出せていたが、この下期のような状況では全く耐えられない。それが発覚してしまった」「大きな市場の変化は起こりうるものだ。現在のガバナンス、管理体制では対応しきれなかったのが反省点だ」(高橋社長)。機動性を高めたカンパニー制のもと、液晶事業は今後、産業向け比率を高めて安定性を高める算段だ。

  液晶事業を分社化し、外部の資本を呼び込む案も浮上したが、「(液晶事業を)現時点では外部の企業体にするというロードマップは描いていない」と否定した。一方、「もはや聖域はない。本社を売ることでキャッシュが入ってくるし、経営に貢献できる」と、大阪市の本社ビルを売却する方針を明らかにした。現時点では具体的なめどは立っていないが、「本社を売却してでも構造改革を遂行したいという強い意志だ」という。

  国内では3500人の希望退職を募る予定。約3000人が応募した2012年に続き、また多くの社員が同社を去ることになる。高橋社長は「途中で投げだすわけにはいかない」と中期計画の達成が経営責任だと述べた。

 

空き家820万戸 国は空き家対策特別措置法を基に対応

空き家820万戸 対策特措法 26日に全面施行  荒廃、老朽化…管理促す
 
 全国で増え続ける空き家。総務省の調査では、二〇一三年は八百二十万戸で、空き家率は13・5%だった。今後も増加傾向が続くとみられており、野村総研(東京)は二三年には約千四百万戸に上ると試算する。

 

国は二十六日に全面施行される空き家対策特別措置法を基に対応する方針で、今後は倒壊の危険などがある空き家の所有者は、土地の固定資産税の優遇措置が受けられなくなるといった可能性も出てくる。 


 「維持するにもお金がかかるし、処分するにもお金と時間が必要で、身動きがとれない」。七年前に母が亡くなり、愛知県稲沢市の実家と敷地約二百平方メートルを相続した東京都の公務員女性は、こうため息をつく。


 女性が相続した家は、築四十年以上の木造二階建てで、部屋は七つ。母の他界後は誰も住んでいない。東京から戻っても、所有する名古屋市内のマンションに住むつもりで、将来も実家に戻る考えはない。


 しかし、水回りが古くリフォームしない限り、賃貸に出すのは難しい。更地にするには解体費用がかかる。さらに祖父母や両親の衣類、写真など思い出の品が大量に残っていて、整理するにも時間がかかる。


 固定資産税は、土地と建物合わせて年四万円。二カ月に一回の除草と、年一回の庭木の手入れの費用は計十五万円ほどだ。「ほっておくとすぐに草木がぼうぼうになり不用心。手入れだけは欠かせない。空き家はお金がかかる」とぼやく。


     
 空き家対策特措法は、市町村(東京都の特別区含む)の権限として、倒壊の恐れや衛生上の問題などがある「特定空き家」に当たるか判断し、改善を所有者に助言、勧告、命令することなどを規定する。二月に一部施行され、市町村が協議会を設立し、相談体制を整備するなど、対応の道筋が明示された。


 女性のように管理していれば、施行後も自治体の処分を受けることはない。しかし、必要な管理ができない場合は、さまざまな処分の対象となる可能性も。


 最初は「必要な改善を」との助言や指導だけだが、従わないと勧告が出される。そうなると、住宅用地に適用される固定資産税の優遇措置がなくなり、税額が六倍になる可能性がある。


 勧告にも応じず、市町村から出される改善の命令にも対応しないと、五十万円以下の過料を科せられる。最終的には行政代執行で市町村が強制的に建物を解体し、後で費用の支払いを求められることもありうる。


 特定空き家の基準は、国土交通省が二十六日をめどに示す予定だ。今のところ▽建物の傾きが二十分の一を超える▽屋根ふき材が脱落しそうな状態が、見て確認できる▽立ち木の枝などが道路などにはみ出し、歩行者の通行を妨げている▽多数の窓ガラスが割れたまま放置されている▽動物がすみつき、においや飛散する大量の毛で周辺住民の生活に支障がある-などが挙がっている。


●あき家 
総務省の住宅・土地統計調査での空き家は、一戸建てだけでなくアパートやマンションも含む。買い手や借り手が見つかっていない、売却用や賃貸用の物件も含まれている。2013年調査での内訳は、賃貸用が52・4%、売却用が3・8%、空き別荘などが5%。所有者不明で長期間、放置されているなどのその他が38・8%だった。

スポーツ庁10月1日発足、2020年東京五輪に向けた選手強化や施設整備などを一元的に進める

スポーツ庁10月発足


スポーツ行政の新たな司令塔として「スポーツ庁」を創設する改正文部科学省設置法は13日午前の参院本会議で全会一致で可決、成立した。

 発足は10月1日で、2020年東京五輪パラリンピックに向けた選手強化や施設整備、国民の健康づくりなどを一元的に進める。

 スポーツ庁は、文科省の外局として、スポーツ関連予算(15年度は約290億円)を一元管理する。定員121人で、文科省スポーツ・青少年局の一部を移管した上で、健康増進事業を担当する厚生労働省、運動施設を整備する国土交通省など7府省から職員23人を配置する。民間からもスタッフを集める。

 長官の下には、スポーツの普及や地域クラブの育成などを行う「スポーツ健康推進課」、選手強化の拠点整備や支援を行う「競技力向上課」、国際大会の招致などを行う「スポーツ国際課」、東京五輪準備の窓口となる「オリンピック・パラリンピック課」、「政策課」の5課を設ける。有識者による「スポーツ審議会」も開く。

 初代長官は、国際大会での経験豊富な五輪メダリストや競技団体トップ経験者らを中心に人選を進めている。今夏にも文科相が任命する予定だ。

 

顧客満足度NO.1のコンビニは「ホットでフレッシュ」なセイコ(成功)ーマート? 豚丼の旨さは感動的

顧客満足度NO.1のコンビニはセイコーマート?

こちらのランキングをご覧んください。

顧客満足度が高いコンビニエンスストア
1位 ? ? ? ? 
2位 セブン-イレブン
3位 ローソン
 サービス産業生産性協議会 2014年度JCSI(日本版顧客満足度指数) 第1回調査結果 


  セブン-イレブン、ローソンは言わずと知れた業界1、2位のコンビニ。それが満足度調査では2、3位。では1位は? ファミリーマート? サンクス? サークルK? ミニストップ? 

  これらの名前が浮かんだのではないだろうか。しかし、残念ながらそのどれも不正解だ。

 

1位はなんと「セイコーマート」である。

  「ん?  どこにあるの?」

  そう思ったかたが大半かもしれない。なぜなら、セイコーマートはある特定の地域に集中するコンビニだからだ。


 本社は北海道札幌市中央区。1971年に札幌で1号店が生まれ、その後、北海道を中心に店舗網を拡大してきた。

2015年3月末では1160店のうち北海道が1062店、関東98店とかなりの数が北海道に集中。関東にしても茨城県と埼玉県にしか店舗がない。

 

  逆に北海道では、コンビニ3軒に1軒はセイコーマートだというから驚きだ。北海道民はみな親しみをこめて、「セコマ」と略して呼んでいるという。そんなセコマが、並み居る強豪を抑えてコンビニ顧客満足度ランキングで1位になったのはなぜなのか?  

 

■ できたてホヤホヤが食べられるホットシェフ

 お店を訪ねてみたが、普通のコンビニと変わらない。パンコーナー、お菓子コーナー、ドリンクコーナー……どれもごくごく普通だ。

  正午を過ぎると、あっという間にレジの前には大行列ができる。これは都内のコンビニでもよく見る光景だが、ここからが違った。威勢のいい店員さんのかけ声が響いたのだ。

  「ただいま豚丼できたてです! いかがでしょうか?」

 

  豚丼ができたて?  レジの横をのぞいてみると、なんと店内で調理している。実はこれ、「ホットシェフ」と呼ばれる店内にフライヤーやオーブンなど 本格的な調理機材をそろえた厨房。セイコーマートはコンビニながら、ほっかほかのできたて弁当やお惣菜を、専門のスタッフが下味付けから完成まで丁寧に調理しているのである。

 

豚丼」は感動的なほどうまく、コストパフォーマンスも抜群なのだ。

 

  ホットシェフを始めたのは、さかのぼること21年前の1994年。今でこそ、有名コンビニチェーンで見かけることもあるが、そのほとんどが2000年代のスタート。多くが冷凍食品を揚げたり、温めたりする簡単な調理が中心だ。

 

  ここまで本格的な店内調理を、しかも20年以上も前にスタートしているのだから、セイコーマートはコンビニ業界でもパイオニアと呼べる。

 

  どれもこれもおいしいホットシェフのお弁当だが、ダントツ人気なのが「カツ丼」。ジューシーなお肉を、サクサクの衣とふわとろの卵で包んだお店の味にまけない本格派だ。年間400万食以上を売り、昼時は売り切れ店も続出する。セイコーマートは このほっとシェフだけで年間130億円の売り上げがあるというから驚きである。

 

さらにセイコーマートの人気を支えているのが「安さ」。

しかし、いくら安いといってもコンビニ。限界があるように思えるが、その安さは想像を超えていた。

 

  「クリーミーカルボナーラ」が、なんと108円。税抜きならたったのワンコイン100円の値付けだ。これよりも安いグルメもある。「和風豚焼うどん」「麻婆焼きそば」「海老とキャベツの塩やきそば」……。これらはすべて100円台なのだ。

 

  惣菜も100円ちょっとの商品がズラリ。それもメニューがかなり充実している。北海道名物のザンギ。トロットロのかにクリームコロッケ、サバの塩焼きまで、驚きの安さだ。お惣菜の人気ナンバーワンは、味が染み込んだ煮玉子。

みそラーメンにトッピングするのが北海道の定番なのだとか。

 

  それにしても、ここまで安くできるのはなぜなのか。その秘密はズバリ、セイコーマートの独自のプライベートブランド(PB)にある。小売側が企画して独自のブランド名で展開する商品群だ。

 

  セイコーマートは食材を自社農場で生産し、その食材を自社グループの工場に運び、そこで製品化している。畑から店頭まですべて自社で一気通貫しているためコストが抑えられている。製造される量は1日なんと8万食分という。

 

  そしてこのPB、いまでこそいろいろなお店で見かけるが、コンビニで取り入れたのは セイコーマートが日本初。1995年からスタートし、初の商品は北海道産牛乳100%の アイスクリーム。それ以来、セイコーマートのPB商品は増え続け、今ではおよそ1000種類に上る。

 

■ 採算を度外視した男気経営

  とはいえホットシェフも激安グルメも、ほかのコンビ二やスーパーにできない戦略ではない。それでもセイコーマートがコンビニ満足度1位になっているのはなぜなのだろうか? 

 

  そのヒントが、北海道の中心部から離れた過疎地にあった。

  今、北海道が抱える悩みの種こそ過疎。村からスーパーマーケットが次々と撤退し、買い物ができないという町も少なくない。そこに現れた正義の味方、それがセイコーマートだった。


北海道の初山別村(しょさんべつむら)。

札幌から200キロメートル以上北へ、車で4時間。周りは海と山だけしかない。人口はわずか1300人ほど、商店自体ひとつもなく、過疎に悩む典型的な村だ。そこへセイコーマートは新店舗を開店させたのだ。

 

  人が少ないからといって商品の品揃えにいっさい手を抜かない。野菜をはじめとした食材の数や、お菓子やインスタント食品もスーパー以上。生活に必要な日用品も何でもそろう。人気のホットシェフもちゃんとあるし、人気の少年誌も発売日には店頭に並ぶ。

 

  これには村の人も大喜び! 

  「これまで買い物は、20分かけて隣町まで行ってたから大変だった。近くで買えるようになったのはうれしい」

  初山別村の住民は言う。それでも元々20分かけて通っていた隣町の店も、セイコーマートである。

 

■ 北海道の就職希望ランキングの上位に登場

  それにしても満足に集客が見込めない場所に出店しているのはなぜなのか。セイコーマート 代表取締役は言う。

 

  「お客様のリクエストがあれば、採算度外視で全力で応える」

  そう、セイコーマートは、採算が合わないであろう地域や場所でも、必要とされれば出店する。北海道最西端の奥尻島や最北端の稚内、さらには離島の礼文島にもセイコーマートはある。

 

  セイコーマートはみんなを幸せにしていた。その結果が北海道内の就職希望企業ランキングにも表れており、銀行についでなんとセイコーマートは第3位なのだ。安さや便利さだけでない「奉仕のサービス精神」も加わってこそが、セコマの満足度が抜群に高い秘密だったのである。


セイコーマートSeicomart)は、主に北海道を地盤とする日本のコンビニエンスストアチェーンである。本社所在地は札幌市中央区

1号店が開店したのは1971年(昭和46年)のことで、これは国内の同業者ではセブン-イレブンよりも先であり、コンビニ業界最古参の部類に入る。

名前の「セイコー」とは、チェーン全体を「成功」させるという意味を込めるとともに、創業者である西尾長光の西と光の2文字からとられている。

チェーンの特徴

セイコーマートは地場の酒販関係者の集まりから派生したものであり、大手流通チェーンが設立母体であるセブン-イレブンや、ローソンのように商社の資本参画による経営ノウハウ・資本力で全国展開されている現在のコンビニ業界においては異色といえる。

当初の優位点は、酒類販売免許を得にくい全国チェーンに対し、酒販店からの転業が中心で、また北海道内では旧産炭地で廃業した酒販店の免許を多く転用できたため、ほぼ全店で酒類販売をおこなえた点にあった。

 

また、子会社の問屋「セイコーフレッシュフーズ(旧:丸ヨ西尾)」や日販品(弁当類)製造発売部門を分社化した「北燦食品」といった事業別会社によるセイコーマートグループを形成し、道内物流の足がかりを整え、的確なマーケティングを行ってきたことで、他の酒販店系チェーンを抑え、北海道におけるコンビニチェーン店舗数道内シェア第1位(2006年(平成18年)9月時点)を獲得している。

 

1980年代に酒販店舗をセイコーマートへ転換する形で茨城県・埼玉県(#本州(関東エリア・他地域)参照)と、近畿地方へ進出したが、近畿地方については既に撤退し、関東エリアについては店舗の成り立ちから、フランチャイズ展開はかなり限定されている。

24時間営業をあまり重視しない方針のため、郊外はもちろん都市部(札幌市は例外)でも24時間営業ではない店舗が多い。6時~24時など、それに準じた営業時間の店舗もある。酒造・酒販業界から発祥した経緯もあって、当初から酒類取扱店舗の率が極めて高い。酒類を取り扱わない店舗は、病院・大学・庁舎といった公共施設に入居する店舗のみで極めて少数である。

他のコンビニエンスストアにはあまり見られない、新聞広告による特売チラシや特価品などが多いのも特徴。販売形態において個人店舗の名残を比較的残す店舗も多い。

サービス産業生産性協議会発表、2011年度の顧客満足度調査コンビニエンスストア部門において首位を獲得(前回2位)。地元基盤の企業が首位になるのは他の部門を含めて初めてのことである。尚、2012年度以降も首位に立ち現在4年連続である。

商品の特徴

『新鮮で安全な商品を低価格でお客様へご提供する』を基本理念としており、他のコンビニチェーンと比べて、生鮮食品や酒類の品揃えに重点を置き、プライベートブランド以外の商品は定価より数円程度の割引を行うなどしている。 商品パッケージデザインはリニューアルが繰り返されている。

ワイン

店舗の発祥が酒屋であることからワイン販売に力を入れており、1990年代後半からのソムリエやワインが流行するムーブメント発生以前の1990年代前半には、丸ヨ西尾が輸入発売元となりフランス・イタリアなどから独自に買い付けたワインを店舗で販売しており、現在は500円程度の廉価なテーブルワインを中心に数多く取り揃えている。

また、「十勝ワイントカップ」や「ドン・ペリニヨン」など流通量が比較的少ない他メーカーのワインも取り扱っている。チリやアルゼンチン、ブルガリアなどのワインも多い。

セイコーフレッシュ
1995年(平成7年)より展開しているリテールブランド(プライベートブランド相当)である。

1995年にアイスクリームを独自に開発して以来、多彩な品物を次々と販売しており、弁当・総菜・おにぎり・サンドイッチといった日配品をはじめ、ソフトドリンク、牛乳、コーヒー牛乳(豊富牛乳公社)、鶏卵、青果・精肉、カップ麺などの食品、菓子、アイスクリーム(ダイマル乳品)、米、アルコール飲料、雑貨など約1000品となっている。

「Fresh,Quality and GoodValue」を各商品のコンセプトとしているほか、総菜などは原材料から自社生産というこだわりを持って生産されており、近年ではセイコーマートの商品比率の約4割をリテールブランドが占めている。ちなみに、自社で開発した商品から出たごみ(牛乳パックや卵パック)は自社にあるリサイクルセンターでリサイクルし、ティッシュペーパーなどとして販売している。

商品の多くは株式会社セイコーフレッシュフーズ(旧 丸ヨ西尾)が商品の調達から各店舗までの配送を行っている。

また、函館市に本社を置くコンビニエンスストアチェーンハセガワストアと2004年から業務提携を行っているため、ハセガワストアでもセイコーフレッシュ商品が販売されている。

ホットシェフ
全店舗数の約半数以上で(2011年(平成23年)8月現在・北海道554店舗、関東31店舗)で取り扱っている。

トレーニングを受けた店員が、店内の厨房で弁当・おにぎり・ホットスナック・パンを手作りし、温かいまま販売するサービスである。日配品(食品工場で作られた弁当類)とは味付けが異なる。

保温ショーケースに作り置きを陳列する他、ショーケースに無い商品もリクエストによって調理してもらえる場合がある。弁当自体の調理を店内で行うコンビニエンスストアは他にあまり例がない。

ホットシェフの「大きなおにぎり」という商品は字の如くボリュームのあるおにぎりで、食事に時間の無い時やドライバーに売れ筋の特徴的な商品の一つである。さらに上回る大きさ(茶碗1杯分程度の米飯使用)の「超でっかいおにぎり」という商品も存在する。